「万世一系」の皇統を守れ

 安定的な皇位継承のあり方に関する協議は国会に移った。衆参両院議長に提出した自民党の見解は、政府の有識者会議が2021年末にまとめた報告書の基本的な考え方を「妥当」とし、その三つの方策を大筋で了承した。

 有識者報告書は「今上陛下、秋篠宮皇嗣殿下、そして次世代の皇位継承資格者として悠仁親王殿下がいらっしゃることを前提に」この皇位継承の流れをゆるがせにしてはならないという考え方を明確にしている。

 その上で皇族数確保の案として①女性皇族が結婚後も皇室にとどまる②皇族の養子縁組を可能とし、旧宮家の男系男子が養子として皇籍に復帰する③旧宮家の男系男子を法律により直接皇族とする──を示した。

 当時、一部の政治家やリベラルなマスコミが「愛子天皇待望論」をあおっていた。有識者報告書はそれに釘を刺した格好となった。現に皇位継承者がおられるのに、内親王の名を挙げた言動は恐れ多い。それに、決まっている皇位継承順位を乱せば、皇位継承が政争の具になる恐れがある。

 だから、有識者報告書に沿った自民党の見解は評価していい。しかし、党内には河野太郎・行政改革担当大臣のように、かつて皇統の断絶を意味する女系天皇を検討すべきだと語っていた有力議員がいる。最近はLGBT理解増進法を成立させるなど党のリベラル化が目立つ。そんなことから、自民党は「もはや保守政党ではない」との批判が広がり、保守層離れが起きている。

 ①と②については公明、日本維新の会、国民民主の各党もおおむね賛成する。しかし、皇統断絶をもくろむ日本共産党は論外にしても、立憲民主党も論点整理で女系天皇容認論を排除していない。

 これらの勢力と左派メディアにあおられた世論に押され、自民党がもし「万世一系」の皇統を全力で守ろうとしなければ、党は瓦解すると覚悟すべきだ。

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