岸田文雄自民党総裁の後継を目指す政治家たちが次々と出馬の名乗りを上げている。9月12日告示、27日投開票という15 日間の戦いの勝利者は、次の首相として国家の命運を担うリーダーとなる。決して他人事ではない。私たち一人ひとりがしっかりと候補者の適格性を見定めなくてはならない。
「宰相の条件」として挙げたいのが国家観、歴史観、実行力を兼ね備えているかどうかだ。プーチン、習近平、金正恩各氏ら世界の独裁者らを相手に、独立国家にふさわしい振る舞いを国際舞台で演じるためには、正しい歴史認識に基づく国家観を確固と持ち、信念を貫ける実行力が不可欠である。
バイデン米大統領の期待に応えることを最優先の指針としてきた岸田政権の失ったものは余りに大きい。古き良き日本を取り戻し世界に誇れる強力な国家を築いていくために、次の総裁の責務はかつてなく重たい。
それだけに各候補者たちには「国家戦略」の内容で大いに競ってもらいたい。ところが、聞こえてくるのは低次元の話が多い。政治資金収支報告書への不記載問題から脱することができないどころか、それを利用して再び安倍派憎しの報復劇を演じるかのような石破茂、河野太郎両氏の言行は慎むべきである。候補者乱立による旧派閥議員の奪い合いにも
刷新感がない。
今回の総裁選には、新たな総理・総裁が決まった直後に踏み切る可能性のある衆院解散総選挙の「顔」を決める意味合いもあろう。ただ、支持率が厳しいからといって、人気先行での選択に走ってはならない。
小泉進次郎氏ら各候補者には国家ビジョンや具体的な安全保障、経済成長策などを明らかにしてほしい。各候補が国益について真剣かつ活発に議論する姿を国民に示すことにこそ党再生の道は拓かれるのである。
