中央ユーラシア総合調査会 理事長/中国研究所会長 田中 哲二氏

中央アジア往還30年・回顧と提言

中央ユーラシア総合調査会 理事長/中国研究所会長 田中 哲二

「SOCサマルカンド総会」議長へ提言

 1993年10月にIMF(国際通貨基金)と日銀からの派遣で、キルギス国立銀行総裁顧問として中央アジアに赴いてから度30年になる。約2年半のキルギス滞在中、活動範囲は次第に拡大し、91年末に旧ソ連から独立した中央アジア・南コーカサス8か国中7か国の政府関連機関顧問と大学の客員・名誉教授を引き受けるに至った。最近、国際会議のスピーカーや大統領選挙の国際監視委員の立場に加え、複数の大学での定期講義でウズベキスタンを訪れる機会が多い。

2022年9月、ウズベキスタンの古都サマルカンドで開かれた上海協力機構(SCO)総会。中央が議長を務めるミルジヨエフ大統領
2022年9月、ウズベキスタンの古都サマルカンドで開かれた上海協力機構(SCO)総会。中央が議長を務めるミルジヨエフ大統領

 2022年9月15~16日にウズベキスタンの第2の都市サマルカンドで開かれた「上海協力機構(SCO)」の総会は、ロシアのウクライナ侵攻後初めての中・露首脳会議が行われる場として大きな注目を集めていた。実は筆者は同年5月に、20年近くにわたって付き合いのあるウズベキスタンの大統領府から、このサマルカンド総会の議長を務めるウズベキスタンのミルジヨエフ大統領の採るべき姿勢について、中央アジア専門家としての意見を求められていた。

 ロシアによるウクライナ侵攻が始まって以来、国連を含め「露・宇戦争」に関する停戦実現のための具体的動きがみられないことに苛いらいら々していた筆者は、自分が関与することの多いSCOの場が利用できないかと予かねてから考えていた。そこでSCO総会における「露・宇戦争即時停戦決議」の議長声明を発出することの妥当性について提言を行った。・・・《続く》

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